「だし」と「豚肉」の相性は良いです。だし汁に豚肉を通したしゃぶしゃぶはとても美味しいと皆さん感じるでしょう。では、なぜ「だし」と豚肉は合うのでしょうか。
「だし」は日本人の味と言ってもいいでしょう。「だし」の旨味を感じられる事は日本人であると言っても過言ではありません。
「だし」をなぜ日本人は美味しいと感じるのでしょう。「だし」は一般的にいえば、「旨味成分を抽出した液体」という事になります。日本料理の「だし」を取る技法は、旨味成分以外の成分を全て除去した上で完成します。だしを取る時には、お湯が沸騰する手前で火から離して酸味が出る事を防ぎますし、灰汁も雑味の元として丁寧に取り去ります。
日本料理以外の各国料理ではそう言った純粋な旨味成分を抽出することはしません。フランス料理、イタリア料理、中華料理はいくつもの味を重ねて行くことで美味しいと感じさせる相乗効果を狙っています。
実は、食べたものを美味しいと人間が感じるには3つの要素があります。「脂の旨味」と「砂糖の甘み」と「だしの旨味」です。「だし」の旨味を感じるためには、幼少期より「だし」を感じていなければなりません。日本人が「だし」を美味しいと感じるのは幼少期の食環境と密接に繋がっています。
そして、「だし」と「豚肉」は相性抜群です。なんと言っても人間が美味しいと感じる3つの要素の内の2つである「脂の旨味」と「だしの旨味」が重なっているからです。